英国で「証券サミット」5年ぶり開催 日本株の魅力訴え – 日本経済新聞
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR06E7S0W4A300C2000000/
保存日: 2024/03/07 7:43
6日、英ロンドンの証券サミットで日本株の魅力を訴えるJPXの山道裕己CEO
【ロンドン=大西康平】日本証券業協会は6日、英ロンドンの金融街シティーで日本株の魅力を訴える「日本証券サミット」を開いた。新型コロナウイルスの影響で同地での開催は2019年以来5年ぶりとなる。日経平均株価は史上最高値を更新しており、さらなる上昇が期待できるとアピールした。
シティーのロードメイヤー(市長)公邸の「マンションハウス」に金融関係者約300人が集まった。証券サミットは23年の米ニューヨーク以来で13回目となる。
岸田文雄首相はビデオメッセージで「日本は成長型経済に移行するチャンスを手にしている。家計の現預金を企業の成長投資へ向け、企業価値向上の恩恵がさらなる消費や投資につながる好循環を実現する」とし、新NISA(少額投資非課税制度)の導入についても説明した。自民党の木原誠二幹事長代理も登壇した。
岸田首相は22年のシティーでの講演で「インベスト・イン・キシダ(岸田に投資を)」と呼びかけ、貯蓄から投資への流れを加速させるとした「資産所得倍増プラン」を訴えた。
ビデオメッセージを寄せた岸田文雄首相
日本取引所グループ(JPX)の山道裕己最高経営責任者(CEO)は、日経平均株価のチャートを会場に大きく映し出して「史上最高値はマイルストーン(中間目標地点)のひとつに過ぎない」と強調。日本企業の稼ぐ力やコーポレート・ガバナンス(企業統治)の向上を訴えた。
日本証券業協会の森田敏夫会長は記者団の取材に対して「日本株への投資姿勢をいまだにアンダーウエート(弱気)としている海外投資家に対して、日本の政府・企業・経済の全てが良い方向に変化していることを伝えられた」と語った。
運用会社のファンドマネジャーや経営者によるパネルディスカッションも開かれた。英ベイリー・ギフォードのドナルド・ファーカソン氏や英シュローダーのジェームズ・ゴートリー氏、日興アセットマネジメントのステファニー・ドゥルーズ社長らが日本経済や市場の活性化について議論した。
日本株について議論する英ベイリー・ギフォードのドナルド・ファーカソン氏(左から2番目)