米シノプシス、ソフト開発のアンシスを買収 5.1兆円で – 日本経済新聞
作成者:
ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN16DP40W4A110C2000000/
保存日: 2024/01/17 8:04

シノプシスはアンシスのシミュレーション技術を取り込む(セキュリティーイベントのシノプシスのブース)=ロイター

【シリコンバレー=渡辺直樹】半導体設計ソフトを手がける米シノプシスは16日、シミュレーションソフト開発の米アンシスを約350億ドル(約5兆1500億円)で買収すると発表した。人工知能(AI)を使った自動設計など、より高度な設計システムの開発につなげる。
シノプシスは半導体の製造工程に必要な回路図を描く自動設計ソフトを手がける。アンシスの製造業向けの3Dシミュレーション技術を取り込み、半導体を中心とする設計の自動化技術の競争力を高める狙いがある。
買収は現金と株式交換を組み合わせる。規制当局の承認を得て2025年上半期に完了する予定だ。発表を受け16日の米株式市場でシノプシスの株価は一時5%近く上昇した。
AIやクラウドの需要が高まる中、米IT(情報技術)企業による巨額M&A(合併・買収)が活発になっている。
直近では米マイクロソフトがゲーム大手アクティビジョン・ブリザードを約690億ドルで買収し、米ブロードコムはクラウド関連のヴイエムウェア(VMウェア)を約690億ドルで買収した。米シスコシステムズも約280億ドルでサイバーセキュリティー企業のスプランクを買収すると発表した。
【関連記事】
• ・米シノプシス、上場来高値 半導体向けソフトに期待
• ・シノプシス幹部「テック企業買収 ソフトの査定が要に」
• ・HPE、約1.8兆円で米通信機器ジュニパー買収へ 米報道
• ・米シスコ、セキュリティーのスプランクを買収 4.1兆円
• ・Adobe、Figma買収を撤回 欧州で当局の承認見込めず