一億総おひとり様の足音 個つなぐ日本モデル、世界の先駆けに – 日本経済新聞
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE206VU0Q3A121C2000000/
保存日: 2024/01/12 7:59

一億総おひとり様の足音 個つなぐモデル、世界の先駆けに
昭和99年 ニッポン反転(9)

漫画家の長谷川町子さんは驚くかもしれない。1946年連載開始の「サザエさん」。連載初期に1歳だったタラちゃんが実在したら、今や団塊世代の後期高齢者だ。フグ田タラオさんが生きる現代社会では「家族」が消えようとしている。
「同乗できる身内はいませんか」。足を骨折した新潟県の80代女性を乗せた救急車両は走り出さなかった。女性に夫や子はいないが、周辺には「治療には家族の同意が必要」とする病院ばかり。救急隊…
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• 今後の展望我が家も子が独立し、夫婦二人暮らしになる。子は遠方へ離れ、病気やケガにすぐに対応できなくなる。いつかは必ずどちらかが「個人ぐらし」になる。記事に書かれている個はすでに他人事ではなく自分事だ。現在48%の一人暮らし世帯、10年後にはさらに増えるだろう。その時に「『家族』が前提の社会を変えないと、命が救えない」ままか。切実な問題である。家族が前提でないとすると、「自己責任」か「家族以外の誰かにゆだねる」のか。夫婦別姓すら進まない日本は個を認めつつ、包摂する社会を描けるだろうか。あらゆる視点から従来の枠組みを見直す時期に来ているのではないだろうか。

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「昭和だよね」。日本で繰り返されるこの言葉を読み解くことに、経済の停滞を打ち破るヒントがある。2024年は昭和99年。新しい時代に向け反転しよう。
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