日本製鉄、5年ぶり3000円乗せ 好業績確認で割安物色 – 日本経済新聞
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB165W10W3A210C2000000/
保存日: 2023/02/17 8:02

日本製鉄の株価が堅調だ。16日の東京株式市場では6日続伸し、2018年1月以来約5年ぶりに一時3000円台へ乗せた。配当利回りが高く低PER(株価収益率)の割安感に着目した買いが年明けから優勢で、2月9日発表の決算で好業績が確認されると上昇に弾みがついた。

22年4〜12月期の連結純利益は5171億円と前年同期比2%増えた。値上げの進展や構造改革が奏功し、4〜12月期としては12年の経営統合後で最高を更新した。通期の年間配当金を過去最高の1株あたり180円(前期比20円増)とする計画を示した。
野村証券の松本裕司氏は13日付のリポートで「数量が回復に向かう24年3月期以降も増益基調を確保できる」と分析した。国内製鉄事業の利ざや改善を評価し、目標株価を従来の2900円から3480円に引き上げた。
16日時点で予想PERは4.1倍、PBR(株価純資産倍率)は0.6倍台にとどまる。三木証券の高橋春樹氏は「好業績が確認されて割安物色が海運株などから移っているようだ」と話す。
株価は23年に入って3割上げた。25日移動平均からの乖離(かいり)率が10%を超え、上値追いには短期の過熱感も意識されている。