米銀行株低迷、資本規制の重圧 融資減が景気悪化助長も
作成者:
ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2927M0Z20C22A9000000/
保存日: 2022/10/03 18:02
米金利の急上昇が続く裏側で米大手銀行の株価が年初来安値圏に沈んでいる。利ざやの改善より景気悪化や市場混乱への懸念が勝っているほか、見逃せないのがハードルが上がる一方の資本規制の影響だ。急激な金融引き締めで米国の景気後退入りは現実味を増す。銀行財務の健全性を保ち危機の再来を防ぐ目的の規制が正しく機能するのかが問われようとしている。
JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ、シティグループの株…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り1777文字
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
• ひとこと解説米国では、コロナ禍で延期されていたBasel III Endgameと呼ばれるバーゼル3規制の最終化が迫っています。時期は未定ですが、最近は当局者の発言が活発化しており様々な憶測を呼んでいます。一部では、銀行の資本比率計測方法の厳格化や中小企業のリスクウェイト引き上げ等が懸念されています。 こうした規制問題もあり、文中の通り大手行の与信の伸びは減速していますが、一方で、中小銀行も含めた全米ベースでは、商業不動産ローンや個人向けカードローン等は直近8月でもまだ二桁の上昇です。更なる金利上昇前の駆け込み需要が牽引しているとも思われ、その剥落とともに下落が加速する可能性には留意したいと思います。
• 会員登録・ログインで続きを読めます
世界のマーケットを俯瞰しながら、最先端のトピックやテーマをベテラン記者が独自の視点で取材・分析するコラムです。市場の動きを通じて世界経済の今をお伝えします。
• 米銀行株低迷、資本規制の重圧 融資減が景気悪化助長も(4:00)
• 沈むユーロ、袋小路の欧州 インフレに利上げ効くか(9月26日)
関連キーワード
• CEO
• ブライアン・モイニハン
• ジェイミー・ダイモン
• 規制
• マイケル・バー
• 景気後退入り
• 資本規制
• 銀行