米ブラックロックCEO、投資環境「半世紀で最悪」(写真=ロイター)
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN15CUD0V10C22A7000000/
保存日: 2022/07/17 8:32

ブラックロックのラリー・フィンクCEO=ロイター

【ニューヨーク=伴百江】米資産運用大手ブラックロックが15日発表した2022年4~6月期決算は、純利益が10億7700万ドル(約1490億円)と前年同期比22%減少した。株式相場の急落や金利上昇など市場環境の激変で個人投資家を中心に資金が流出し、運用手数料収入が減少した。ラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は、「今年前半の市場は過去半世紀で最悪」と厳しい投資環境だったと指摘した。
1株利益は7.06ドル(前年同期は8.92ドル)。収入は45億ドルと前年同期比6%減少した。運用資産総額は6月末時点で8.48兆ドルと11%減。10兆ドルの大台に乗せた21年末から2四半期連続で減少した。相場の低迷で個人投資家の資金の流出が目立った。ドル高の影響で海外での運用収益も目減りした。
フィンク氏は同日のアナリスト向け説明会で、「投資家の懸念を反映して年初からの株式、債券相場はともに2桁のペースで下落した。過去50年間でも最悪だ」と指摘。「金融政策当局がインフレ抑制のためにタカ派に突然軸足を移したことで、市場関係者が企業収益や金融リスクについて再度精査を迫られた」と語った。