イタリアのドラギ首相が辞意表明 大統領は拒否、政局混迷(写真=AP)
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR14ETR0U2A710C2000000/
保存日: 2022/07/15 7:58

2022年7月15日 4:11 [有料会員限定]

【ウィーン=細川倫太郎】イタリアのドラギ首相は14日、辞任すると表明した。主要与党の左派「五つ星運動」が政権に不信任を突きつけたことで、安定的な政権運営は難しいと判断した。ドラギ氏は同日、マッタレッラ大統領に辞意を伝えたが、同大統領は受理を拒否した。イタリア政局の混迷が深まっている。
ドラギ氏は閣議で「この政権を支えてきた挙国一致体制はもはや存在しない」と述べた。一方、マッタレッラ氏はドラギ氏か…
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• ひとこと解説ECB(欧州中央銀行)総裁として優れた実績を残したドラギ氏が首相に就任したのは21年2月13日。それから1年5か月でこの政権は早くも崩壊の危機に瀕している。騒動を引き起こしている五つ星運動は、党員投票で6割の支持があったためドラギ政権に参画した。だが、連立与党になることで独自性が発揮されにくくなり、次の総選挙では苦戦が予想される。しかも、党内対立からディマイオ外相らが五つ星運動から離脱。五つ星運動の党首であるコンテ前首相は、党としての求心力を維持するためにも、見せ場を作る必要があったと考えられる。情勢がどう展開するのかはまだ見えないが、イタリアという国にとってネガティブであることは否めない。


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