TSMC1~3月売上高2.1兆円 純利益も最高、値上げ寄与(写真=ロイター)
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM13A210T10C22A4000000/
保存日: 2022/04/14 19:30

2022年4月14日 16:21

世界的な半導体不足が続くなか、TSMCの業績は好調を維持した=ロイター

【台北=龍元秀明】半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)は14日、2022年1~3月期の売上高が前年同期比36%増の4910億台湾ドル(約2兆1000億円)になったと発表した。純利益は45%増の2027億台湾ドルで、売上高・純利益ともに四半期ベースで過去最高を更新した。
サーバーやスマートフォンに使う高性能半導体の需要が高まった。主要顧客の米アップルが3月にiPhoneやパソコン「Mac」の新製品を相次ぎ投入。世界的な半導体不足が続くなか、年初から進めた値上げも業績拡大に寄与した。
魏哲家・最高経営責任者(CEO)は同日開いたオンラインの記者会見で、現在の最先端半導体より2世代先の技術となる「2ナノ品」について「25年に量産する計画だ」と述べた。
4~6月期はサーバーなどの高性能演算向けがけん引して増収を見込む。ただ、スマートフォン向けは季節要因で需要が減速するとの見通しを示した。22年通年では21年に比べ25~29%かそれ以上の増収を見込む。
足元では中国の新型コロナウイルスの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻を受けたサプライチェーン(供給網)の混乱が懸念されている。顧客メーカーは不足が続く半導体の前倒し確保に動いており、魏CEOは「在庫水準は過去に比べ高い水準が長期間続く」と述べた。
22年の設備投資については21年に比べ4割強多い最大440億米ドル(約5兆5000億円)を計画している。
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