台湾・南亜科技、純利益2.4倍 クラウド向けDRAM好調
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM113790R10C22A4000000/
保存日: 2022/04/12 8:03
データセンターなど企業向けの半導体が好調だった=ロイター
【台北=龍元秀明】半導体メモリーのDRAM大手、台湾・南亜科技(ナンヤ・テクノロジー)が11日発表した2022年1~3月期決算は、純利益が前年同期比2.4倍の65億台湾ドル(約280億円)だった。世界的なインフレで民生機器向けの需要に陰りが出るなか、好調なデータセンターなど企業向けが利益を押し上げた。
売上高は13%増の199億台湾ドルだった。主力のDRAMはパソコンやサーバーでデータの一時保存を担う。米国などのクラウド大手による活発なデータセンター投資がけん引した。パソコンは一般消費者向けが減速したが、ゲーム向けなどが補った。
経営トップの李培瑛・総経理はオンラインで開いた記者会見で、4~6月期の見通しについて「サーバーなどの成長は続くが、携帯電話や消費者向けパソコンの需要が弱まる」と述べた。DRAM価格は1~3月期に比べ1~3%程度の小幅下落を見込む。
自動車向け半導体については「今後も不足が続く」とした上で、市場全体の半導体不足は「22年下半期に徐々に改善する見込みだ」と述べた。
南亜科技は台湾北部の新北市に新工場の建設を進めており、22年の設備投資は21年比2.5倍の最大284億台湾ドルを見込む。台湾の半導体業界では台湾積体電路製造(TSMC)が22年に過去最高となる約5兆円の設備投資を計画するなど、大型投資が相次いでいる。
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