FRB理事「住宅市場はクレージー」 価格上昇続く見方(写真=ロイター)
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN24CRF0U2A320C2000000/
保存日: 2022/03/26 23:41
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米連邦準備理事会(FRB)=ロイター

【ワシントン=大越匡洋】米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は24日、住宅市場について講演し、「ここワシントンで家を買おうとしているのでわかるが、市場はクレージーだ」と語った。新型コロナウイルス危機に対応した金融緩和と供給制約で「住宅価格と家賃が全国で大幅に上昇し、空室率は低下している」と述べた。
家計の支出に占める住居費の比率は高まっており、家賃の上昇はインフレを長期に定着させる恐れがある。ウォラー氏は住宅市場を「真っ赤に熱せられた」と表現し、消費者物価指数(CPI)など足元の統計が「家賃の上昇幅を十分に反映していない」との可能性を指摘した。市場実勢を映し出すまでに時間がかかるとの見方を示した。
FRBは15~16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げに踏み切り、金融引き締めを続ける方針を表明した。ウォラー氏は30年物の住宅ローン金利がすでに上昇に転じたとして「ローン金利の反発と価格上昇の継続により、多くの人にとって住宅購入は手ごろではなくなった」と話した。
コロナ禍で広がった転居や住環境の変化に伴う住宅需要は和らぐ可能性がある一方、資材価格の上昇、熟練労働者の不足といった供給要因は続くと分析。「最近の住宅価格の上昇は実質的な需給問題によって維持されるようにみえる」との見通しを示した。
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