ロシア産ガス低減へ工程表、米欧首脳が検討(写真=ロイター)
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN240BW0U2A320C2000000/
保存日: 2022/03/24 8:16

2022年3月24日 7:15

バイデン氏はベルギーに到着した=ロイター

【ワシントン=坂口幸裕】米政府高官は23日、バイデン大統領が24日に参加する欧州連合(EU)首脳との会議で、欧州がロシア産天然ガスへの依存度を低減する工程表(ロードマップ)を議論すると明らかにした。「米国が数カ月の間に欧州への液化天然ガス(LNG)供給を急増させる方法を探っている」と述べた。
バイデン氏は24日にベルギーの首都ブリュッセルで開く北大西洋条約機構(NATO)や主要7カ国(G7)、EUの緊急首脳会議に出席する。
米ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は24日、記者団に「欧州のロシア産ガスへの依存度を下げることがバイデン大統領と欧州の同盟国の重要な話題であり、優先事項だ」と語った。
EUは天然ガス輸入の45%をロシアに依存する。ウクライナに侵攻したロシアとの関係悪化を受け、10~11日の臨時首脳会議でEU各国はロシア産エネルギーへの依存を解消する方針で一致した。欧州は27年を視野に入れており、米欧が議論している工程表に具体策や数値目標などを定める可能性がある。
米欧の軍事同盟であるNATOの加盟国首脳は24日、東欧諸国の防衛強化を議論する。サリバン氏は「現時点で東欧の具体的な部隊を発表する予定はないが、戦力態勢は不断に見直しており首脳間で議論する」と語った。
ロシアがウクライナで化学兵器や核兵器を使用するおそれが出ているのを踏まえた米欧の対応もすり合わせる。
日米欧で構成するG7の首脳会議ではエネルギーのほか、ウクライナ危機を受けた食糧の安定確保や世界経済への影響なども話し合う。
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