NY商品、原油が続伸 産油国カザフの政情不安で 金は反落
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZASQ2INYPC_X00C22A1000000/
保存日: 2022/01/07 8:05

【NQNニューヨーク=川内資子】6日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は4日続伸した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で、期近の2月物は前日比1.61ドル(2.1%)高の1バレル79.46ドルで取引を終えた。一時80.24ドルと期近物としてほぼ1カ月半ぶりの高値を付けた。中央アジアの産油国カザフスタンの政情不安やアフリカのリビアの減産により、原油需給が引き締まるとの見方から買いが優勢となった。
カザフスタンでは燃料高に抗議するデモ隊と治安当局が衝突し、同国政府は5日に全土に非常事態宣言を発令した。デモ隊の鎮圧のため、ロシア主導の軍事連盟「集団安全保障条約機構(CSTO)」の加盟国が相次いで部隊を派遣している。ロシアが介入を強めた場合に欧米からの反発を招き、この地域の地政学リスクが一段と増す可能性が意識されている。目先はカザフスタン産の原油供給が減るとの警戒感から買いが入った。
リビアではパイプラインの損傷や油田の操業の一時休止を背景に、産油量が大きく減ったと報じられた。回復には時間がかかるとの見方が多く、需給の引き締まりを見込んだ買いが入った。
ニューヨーク金先物相場は3日ぶりに反落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である2月物は前日比35.9ドル(2.0%)安の1トロイオンス1789.2ドルで終えた。6日の米長期金利が上昇し、金利のつかない資産である金先物の投資妙味が薄れるとの見方から売りが優勢となった。