Apple、新型MacBook Proを26日発売 独自半導体2種類
作成者:
ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1836G0Y1A011C2000000/
保存日: 2021/10/20 8:15
2021年10月19日 4:14
【シリコンバレー=白石武志】米アップルは18日にオンラインで開いたイベントでノートパソコンの上位機種「MacBook Pro」シリーズ2機種を26日に発売すると発表した。同シリーズ向けに新たに「M1 Pro」と「M1 Max」の2種類の高性能半導体を独自に設計・開発し、ユーザーが求める性能に応じて搭載する半導体を選べるようにした。
【関連記事】
• ・Intel入ってないiMac登場 Apple、初代以来の多色展開も
• ・Apple、Intelとの協業に幕 新型Macに独自半導体
アップルはMacシリーズについては2006年以降、米インテル製の半導体を搭載してきたが、商品開発のスケジュールがインテルに左右されるなどの課題があった。このためアップルは20年に英アームの設計開発ツールを使った独自半導体「M1」を開発し、入門機から段階的に搭載を進めてきた。
新たに開発したM1 ProとM1 Maxは最先端である回路線幅5ナノ(ナノは10億分の1)メートルの半導体製造プロセスを使って生産した。トランジスタ素子数やメモリーの帯域幅などを増やし、20年に発表したM1に比べCPU(中央演算処理装置)は2種類とも最大1.7倍の処理性能があるという。GPU(画像処理半導体)の性能はM1 Proが最大2倍、M1 Maxは最大4倍にのぼるという。
MacBook Proシリーズは映像・音楽制作などの分野で根強い人気を持つ。半導体の性能向上によって、人工知能(AI)を使った画像・音声編集などが容易になる。アップルは同シリーズの発売に合わせ、自社の映像編集と音楽制作のソフトを更新し、新たな半導体に最適化させる。
新機種ではパソコン本体のデザインも刷新し、ディスプレーには微細な発光ダイオード(LED)によってきめ細やかに輝度を調節できる技術を採用した。従来機種でファンクションキーの代わりに搭載していた「タッチバー」と呼ぶタッチパネル付きの小型ディスプレーは廃止した。
MacBook Proの14インチモデルの価格は1999ドル(日本での価格は23万9800円)から。16インチモデルの価格は2499ドル(同29万9800円)から。両機種とも18日からオンラインで予約注文を受け付け、26日に発売する。
アップルは同日、ワイヤレスイヤホン「AirPods」について、上位機種に搭載している「空間オーディオ」と呼ぶ音響技術に対応させた新モデルを26日に発売することも発表した。価格は179ドル(日本での価格は2万3800円)。スマートスピーカー「HomePod mini」については、従来の白と黒を基調とする2色に加え、イエロー、オレンジ、ブルーの3色を新たに加える。