ノーベル賞学者の言葉に宿る哲学 サイエンス動画
作成者:
ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFH084JU0Y1A001C2000000/
保存日: 2021/10/11 8:19
人は本当にうれしいときや驚いたときに心の底から言葉があふれ出す。ノーベル賞受賞決定の吉報が届いた瞬間はまさにそのときだ。
過去の受賞者が口にした魂を揺さぶる言葉を紹介する。
最も平均的な日本人である私でも取れるのだから、若い人の励みになる
「最も平均的な日本人である私でもノーベル賞を取れるのだから、若い人の励みになる。レベルの高い日本の大学教育を引き継ぎ、発展させていく責任を感じている。人の役に立ちたいという思いでやってきたのが認められてうれしい。いまだに夢の中にいるような気がします」(2014年物理学賞を受賞した天野浩氏)
日本という国が受賞した賞だと感じている。喜びも大きいが、非常に大きな責任も感じている
「一言で表現すると、感謝という言葉しかありません。日本という国が受賞した賞だと感じている。喜びも大きいが、非常に大きな責任も感じている。光栄だが、これから研究を続けて本当の意味での社会貢献、医学応用を実現させなければならないという気持ちでいっぱい」(12年生理学・医学賞を受賞した山中伸弥氏)
真実は誰にも分からないが、真実でないことを一つ一つ取り除けば真実に近づくことができる
「真実は誰にも分からないが、真実でないことを一つ一つ取り除けば真実に近づくことができる。その作業を厳格に続けてきた。『若者よ、海外に出よ』と言いたい」(10年化学賞を受賞した根岸英一氏)
99%の努力と1%のひらめきというのが一番近い姿だと思う
「入社以来、畑違いのことをやってきた。専門知識があったらそれにとらわれ、打ち破ることをやるのが難しかったかもしれない。私はエンジニアです。99%の努力と1%のひらめきというのが一番近い姿だと思う」(02年化学賞を受賞した田中耕一氏)
脚光を浴びない分野を競争相手もいないまま一人で続けていくのはある意味でつらかった
「脚光を浴びない分野を競争相手もいないまま一人で続けていくのはある意味でつらかった。ただ、思う存分研究に没頭できたのでいい時代だった」(00年化学賞を受賞した白川英樹氏)
(サイエンスエディター 加藤宏志、グラフィックス 藤沢愛、映像 大須賀亮)