6月末の投信残高、「1兆円ファンド」が3本に
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOMH0516F0V00C21A7000000/
保存日: 2021/07/08 8:23

国内公募の追加型株式投資信託(上場投資信託=ETFを除く)で、6月末時点の純資産総額(残高)はトップ3が1兆円を超えた。月末ベースで「1兆円ファンド」が3本そろうのは2017年9月以来、3年9カ月ぶりとなる。

首位は前月に続き「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)<愛称:未来の世界(ESG)>」の1兆1304億円。前月末から620億円増やした。
残高2位は、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」。前月末から1145億円積み増し、1兆470億円になった。6月の運用成績(分配金再投資ベース)がプラス6.33%と好調だったことに加えて、771億円(推計値)の資金が流入し残高を押し上げた。月間ベースで2019年3月から資金流入が続いている。
3位の「グローバル・プロスペクティブ・ファンド<愛称:イノベーティブ・フューチャー>」は前月末から1465億円積み増し、1兆433億円になった。6月に月間で50億円(推計値)の資金が流出したものの、16.97%の好成績を収めたことが寄与した。増加額は残高上位20本のうち最も大きかった。
新しく20位圏内にランクインしたのは、20位の「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」。世界の株式のうち、SDGs(持続可能な開発目標)を社会課題としてとらえ、その解決への貢献が期待されるイノベーション関連企業に投資する。残高は前月比986億円増の4426億円で、増加額は上位20本の中で3番目に大きかった。今年4月の設定当初に2860億円を集めて以降、月間ベースで継続して資金が流入しており、6月は513億円(推計値)の流入超だった。
(QUICK資産運用研究所 望月瑞希)