NY債券、上昇 10年債利回り1.60% 資源価格下落で
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZASH7IAA06_V20C21A5000000/
保存日:2021/5/25 6:12 [有料会員限定]

【NQNニューヨーク=張間正義】24日のニューヨーク債券市場で長期債相場は上昇した。長期金利の指標である表面利率1.625%の10年物国債利回りは前週末比0.02%低い(価格は高い)1.60%で終えた。一時は1.59%と2週間ぶりの水準に低下した。資源価格の下落でインフレ観測が弱まり、債券買いにつながった。

中国政府は投機的な資源価格のつり上げにけん制を強めており、24日の中国市場で鉄鉱石相場が急落した。今月中旬から鉄鉱石や銅など資源価格が下落に転じ、市場のインフレ観測はやや後退している。米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事が24日、長期的なインフレ期待は安定しており「上振れが持続する可能性は低い」との見方を示した。経済再開や供給制約に伴う物価上昇は一時的で「数カ月以内には和らぐ」と述べたことも債券買いを促した。

債券相場は上値が重くなる場面があった。株式市場でダウ工業株30種平均などが上昇した。投資家のリスク選好が強まり、相対的に安全資産とされる米国債には売りも出た。