NY債券、続伸 10年債利回り1.57% 予想下回る米景気指標受け
作成者:
ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZASH7IAA06_W1A500C2000000/
保存日:2021/5/6 6:03 [有料会員限定]

【NQNニューヨーク=岩本貴子】5日のニューヨーク債券市場では長期債相場が4日続伸した。長期金利の指標である表面利率1.125%の10年物国債利回りは前日比0.02%低い(価格は高い)1.57%で終えた。5日発表の米経済指標が市場予想を下回り、相対的に安全資産とされる米国債は買いが優勢になった。

米サプライマネジメント協会(ISM)が5日発表した4月の非製造業景況感指数は前月から低下し、62.7とダウ・ジョーンズがまとめた市場予想(64.1)を下回った。「企業活動・生産」が低下するなど供給網の逼迫が事業拡大の足かせになっており、市場の予想ほど景気回復の勢いは強まっていないと受け止められた。

イエレン米財務長官は金利上昇を予測する前日の発言をその後、修正した。金利先高観が一旦後退したことも買い安心感につながった。

朝方には米国債が売られる場面もあった。米ADPが5日発表した4月の全米雇用リポートで、非農業部門の雇用者数は前月から74万2000人増えた。市場予想(80万人程度)は下回ったが、雇用増加の勢いが続いていると受け止められた。