NYダウ反発、238ドル高 エネルギーや素材株に買い
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN00001_U1A500C2000000/
保存日:2021/5/4 5:15 (2021/5/4 7:40 更新)

【NQNニューヨーク=横内理恵】3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前週末比238ドル38セント(0.7%)高の3万4113ドル23セントで終えた。世界的な景気回復期待を背景にエネルギーや素材、資本財など景気敏感株を中心に買いが入った。良好な米経済指標も買いを誘った。

米サプライマネジメント協会(ISM)が3日に発表した4月の製造業景況感指数は60.7だった。3月(64.7)から低下したが好不況の境目とされる50を大幅に上回った。IHSマークイットが発表した4月の世界の製造業購買担当者景気指数(PMI)は55.8と2010年以来、11年ぶりの高水準だった。

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米国では新型コロナウイルスワクチンの普及に伴い、感染抑制のために導入された行動規制の緩和が進んでいる。3日にはニューヨーク、ニュージャージー、コネティカット州が5月19日から商業施設や集会の収容人数の上限を原則撤廃する方針を示した。フロリダ州は3日にコロナ関連規制をすべて廃止した。米経済正常化が加速するとの見方が強まった。

市場予想を大幅に上回る決算が相次ぎ、QUICK・ファクトセットがまとめた米主要500社の21年第1四半期(主に1~3月期)の予想増益率は46%に上昇した。「収益上振れで予想PER(株価収益率)が低下しており、株価の割高感が薄れてきた」(ナショナル・ホールディングスのアート・ホーガン氏)との声が聞かれた。

商品市況の一段の強まりを期待し、化学のダウが上昇した。原油高を受け、シェブロンなど石油株も買われた。ダウ平均の構成銘柄以外ではアナリストが投資判断を引き上げた物流のフェデックスとUPSの上げが目立った。

主力ハイテク株には利益確定などを目的とした売りが優勢だった。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落し、前週末比67.563ポイント(0.5%)安の1万3895.118で終えた。独ベルリン工場の稼働が遅れると伝わった電気自動車(EV)のテスラが安い。ネット通販のアマゾン・ドット・コムも下げた。