売り時をいち早くつかむ2つの指標 プロが伝授 損小利大を実現する売りワザ(4) – 日本経済新聞
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB126N70S4A610C2000000/
保存日: 2024/06/14 7:49
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写真はイメージ=PIXTA

「いつも早めに売ってしまう」「思い切った損切りがなかなかできない」――といった株式投資の「売り」の悩みを解決していく当連載。最終回は相場のトレンド転換をいち早くつかむための2つの指標を紹介する。教えてくれるのは、前回に続いてインベストラスト代表の福永博之さんだ。
【連載「損小利大を実現する売りワザ」の最新記事】
• (1)投資の実力者は「損切り」を徹底 損失額や下落率が目安
• (2)利益を大きくする銘柄の売却 実力者が明かすコツとは
• (3)株価と移動平均線に着目 適切な売り時を一目で見抜く
トレンド転換の兆しをつかむのに福永さんがお薦めする指標が、MACD(マックディー)とパラボリックだ。
1つ目のMACDは、短期と長期の指数平滑移動平均の差で作られるMACD線と、MACD自体の移動平均で作られるシグナル線という2本の特殊な線で構成される。MACD線がシグナル線を下抜けると売りのサイン、逆に上抜けると買いのサインとなる。
さらにMACDには中心に「0」のラインがある。福永さんは「MACD線がシグナル線を下抜けて、さらに0のラインも下回ったら本格的な下落局面の到来の可能性が高い。この時は買いよりも売りを優先したい」と分析する。

赤線=5日移動平均線、青線=25日移動平均線

下落の兆しに気づける指標

2つ目のパラボリックでは、SAR(ストップ&リバースポイント)という値が上昇相場では株価の下に、下落相場では株価の上に放物線を描いて表れる。株価の上に線が出始めたタイミングが下落トレンドの入り口となる。
日経平均の日足チャートだと、4月3日には株価の上に放物線が出現し始めた。これは当連載の第3回で売り時として紹介した、株価が下落後に反発しても25日移動平均線を越えられなくなった時よりも早い。
「パラボリックはいち早くトレンド転換のサインが表れる。気づいたら株価が急落していたといった事態を防ぎやすい」(福永さん)

赤線=5日移動平均線、青線=25日移動平均線

(田中創太)
[日経マネー2024年7月号の記事を再構成]
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