NVIDIA開発者会議「GTC」、ジェンスン・ファンCEO19日講演 AI特需続くか – 日本経済新聞
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN14DZ50U4A310C2000000/
保存日: 2024/03/18 7:49

開発者会議ではファンCEOの発言に注目が集まる=ロイター

米エヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)が米西部時間18日午後1時(日本時間19日午前5時)に自社の開発者会議で基調講演する。同社は生成AI(人工知能)向け半導体で業績を急拡大し、米国や日本の株式市場を大きく左右する存在になった。ファン氏がAI特需の先行きにどう言及するかに注目が集まっている。
エヌビディアは18〜21日に米カリフォルニア州サンノゼで「GTC」と呼ぶ年次開発者会議を開く。AI関連企業のエンジニアや研究者らが集まり、今後の技術トレンドなどを話し合う。新型コロナウイルスの影響で対面での開催は5年ぶり。同社は2019年に比べて来場者が約2倍に増えると見込む。
ファン氏の基調講演について、エヌビディアは「Don’t Miss This Transformative Moment in AI(AIの変革期を見逃すな )」と予告する。性能を高めたAI半導体の新製品を披露するとみられている。自社のウェブサイトなどを通じてオンラインでも講演の模様を中継する。
英オムディアによると22年の世界のAI半導体市場におけるエヌビディアのシェアは約8割だった。独走状態に歯止めをかけようと、米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)などのライバルも競合製品の開発に力を入れる。エヌビディアが新製品で優位性を保てるかどうかが焦点となる。
GTCには著名なAI研究者が数多く参加する。20日に開く討論会には「Chat(チャット)GPT」などの誕生につながった17年の論文「Attention Is All You Need(必要なのは注意だけ)」を執筆した米グーグルの元研究者らが一堂に会する。同論文の執筆者の一人で、日本でスタートアップのSakana(サカナ)AI(東京・港)を立ち上げたライオン・ジョーンズ氏も登壇する。
エヌビディアの株価は過去1年で3倍超に増えた。時価総額は2兆ドル(約300兆円)を超え、米国企業ではマイクロソフトとアップルに次ぐ3位に浮上した。影響は日本の半導体関連銘柄にも波及し、「エヌビディア祭り」と呼ばれる現象を起こしている。ファン氏の発言内容には技術者だけでなく、株式市場関係者も熱い視線を注いでいる。
(シリコンバレー=清水孝輔)
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