台湾総統選挙、最大野党・国民党候補に現職市長の侯友宜氏 – 日本経済新聞
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保存日: 2023/05/17 17:53
2023年5月17日 15:14
国民党が総統候補に指名した侯友宜氏(6日、台湾北部・新北市)
【台北=中村裕】2024年1月の台湾次期総統選に向け、二大政党の候補者が17日、出そろった。最大野党・国民党は同日、党公認の候補に侯友宜・新北市長(65)を選出したと発表した。対中強硬路線を敷く与党、民主進歩党(民進党)からは現政権ナンバー2の頼清徳・副総統(63)が出馬する。米中対立の最前線の台湾で、次期リーダーを決める選挙戦が本格化する。
中国との融和路線を敷き、8年ぶりの政権奪還を狙う国民党は、侯氏に党の命運を託す。侯氏は現在、台湾最大都市の新北市で市長を務める。昨年11月の統一地方選で圧勝して再選を果たした実力者で、2期5年目に入っている。
元警察官僚で、最年少の49歳で警政署署長(警察庁長官)に就いた。10年に新北市の副市長に転じ、政界進出を果たした。以来、現在まで一貫して同市で指揮を執り、市民の評価を積み上げた。任期の途中だが市長を退き、総統選に出馬する。
侯氏と競い、無所属ながら国民党からの出馬を狙った鴻海(ホンハイ)精密工業創業者の郭台銘(テリー・ゴウ)氏は、最終盤まで台湾全土を回りアピールを続けたが、公認候補に選ばれなかった。4年前の前回に続き、本選の「総統選」を前に敗れる形となった。郭氏は17日、「(今後は)侯氏の勝利を全力でサポートしていく」とコメントした。
台湾の総統選は4年に1度。来年1月13日に実施する。2大政党以外からは、第3政党「台湾民衆党」の柯文哲・党主席などが出馬を予定する。
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