日銀・植田和男新総裁、慎重姿勢に隠された「副作用修正」の本気度 – 日本経済新聞
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD109AR0Q3A410C2000000/
保存日: 2023/04/11 7:33

2023年4月10日 20:41 [有料会員限定]

【この記事のポイント】
・植田総裁は長短金利操作について「継続が適当」と発言
・副作用についての発言が少なく市場には懐疑的な見方も
・まず自らもかかわった金融政策を含む総括作業を優先か
日銀の新体制が始動した。新総裁に就いた植田和男氏は10日の記者会見で、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)について「現状の経済・物価・金融情勢にかんがみると、現行のYCCを継続することが適当と考える」との…
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• ひとこと解説植田総裁のお話は、基本的には2月の国会での所信表明での見解と同じであった。「任期の5年間で日本銀行の積年の課題である物価安定を総仕上げをしたい」との意見を繰り返し、2%の安定的実現が見通せるまで金融緩和を維持することを主張された。より明確になったのは、2%の安定的実現が見通せるまでは大幅な修正や正常化はないことを明確にされたことだ。また政府との共同声明を修正する必要がないことも明らかにされた。2%目標を掲げる以上、「できるだけ早く」という表現はあくまでもいろんな状況をみて行うとの解釈が成り立つので、修正する強い理由はないからだ。今後は市場の歪みが改善されているが悪化した場合の対応が注目される。

2023年4月10日 21:30 (2023年4月10日 21:38更新)

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