FRBブレイナード氏「物価抑制に重点」 米上院で証言へ(写真=ロイター)
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1306T0T10C22A1000000/
保存日: 2022/01/13 7:51
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ブレイナードFRB理事は「ハト派」の一人だった(2021年11月、ワシントン)=ロイター

【ニューヨーク=斉藤雄太】米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事は13日、副議長昇格の承認に向け、米上院委員会での公聴会に出席する。12日に事前公表した冒頭発言によると「我々の金融政策はすべての人を巻き込んだ(経済・雇用)回復を維持しつつ、物価上昇率を(目標の)2%まで下げることに重点を置いている」と表明する。
「物価上昇率が高すぎ、全米の勤労者は給料がどこまで上がるのかを不安に感じている」とも指摘する。物価上昇に見合うほど賃金が上がらなければ消費者の実質購買力は下がる一方、給料が大きく上がれば企業のコスト転嫁で物価もさらに上がるジレンマを米国経済は抱えている。ブレイナード氏はFRB内で雇用回復を重視し、金融引き締めには慎重な「ハト派」と目されていたが、高インフレへの警戒を強めている。
「いまの経済は順調に進展しているが、新型コロナウイルスの大流行は引き続き課題だ」とも指摘。景気回復や失業率の低下といった「これまでなし遂げた成果を守り、完全な回復を支援することが我々の優先事項だ」と強調する。
バイデン米大統領は2021年11月、パウエルFRB議長の再任とともに対抗馬だったブレイナード氏の副議長への指名を発表した。就任には米上院の承認が必要で、ブレイナード氏は13日の上院銀行・住宅・都市問題委員会で冒頭発言の後に議員の質疑に応じる。
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