NYダウ続落461ドル安 米でオミクロン型の感染を確認(写真=AP)
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN00001_S1A201C2000000/
保存日: 2021/12/02 7:56
2021年12月2日 5:31
【NQNニューヨーク=張間正義】1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比461ドル68セント(1.3%)安の3万4022ドル04セントと2カ月ぶりの安値で終えた。前日に大幅安となった反動で午前は一時520ドル高まで上昇したが、午後に入って下げに転じた。米国で新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の初の感染者が確認され、感染拡大を警戒した売りで引けにかけて下げ幅を拡大。ほぼこの日の最安値で終えた。
買い先行で始まった。前日に652ドル下げた反動で自律反発狙いの買いが入った。前日は米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がテーパリング(量的緩和の縮小)の加速を示唆したことが売りを誘ったが、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を確認したいとして一段と売り込む動きは限られた。
流れが変わったのは午後だ。バイデン米政権のファウチ首席医療顧問が、オミクロン型の感染者が米国で初めて確認されたと明らかにした。感染拡大を警戒した売りが出て、ダウ平均は急速に伸び悩み、下げに転じた。米疾病対策センター(CDC)が1日、米国に入国する旅行客への水際対策の強化を表明し、行動制限が強まるとの懸念も売りを誘った。
旅客数が減り、航空機の受注にも響くとの見方からボーイングが5%下げた。朝方は上昇が目立っていた娯楽・映画のウォルト・ディズニーも下げて終えた。前日夕に決算と併せて発表した業績予想が市場の期待を下回った顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムは12%安となり、1銘柄でダウ平均を200ドルあまり押し下げた。
半面、投資家のリスク回避姿勢が強まり、ディフェンシブ株が買われた。バイオ製薬のアムジェンや医薬品・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が上げた。
投資家心理を測る指標となる米株の変動性指数(VIX)は前日比14%上昇して31.12で終えた。1月29日以来、10カ月ぶりの高水準。不安心理が高まった状態とされる20も大幅に上回った。目先の一段の株安を警戒する投資家が増えている。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数も続落し、前日比283.639ポイント(1.8%)安の1万5254.052で終えた。電気自動車のテスラが4%安で終えた。半導体のエヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も下げが目立った。