バイデン氏「ガソリンまもなく値下がり」 備蓄放出で(写真=ロイター)
作成者:
ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2353W0T21C21A1000000/
保存日: 2021/11/24 8:05
【ワシントン=鳳山太成】バイデン米大統領は23日、戦略石油備蓄を日中などと共同で放出することで「まもなくガソリン価格は下がるだろう」と述べ、効果に自信を示した。原油価格の下落が波及し、消費者が購入するガソリンの値下がりにつながると主張した。
米ホワイトハウスは23日、バイデン氏の演説に先立ち、今後数カ月かけて戦略石油備蓄を5000万バレル放出すると発表した。日本や中国、インド、韓国、英国と協調して備蓄を放出する。
バイデン氏は今回の措置を「史上最大の放出だ」と誇示した。他国と協調して備蓄を放出することで「供給不足に対処し、値下がりにつながる」「一夜で問題を解決するわけではないが(徐々に)影響を及ぼす」と原油価格を抑える効果を訴えた。
バイデン氏は「ガソリン高は、すべての産油国と大企業が需要を満たすために原油の供給を素早く増やしていないからだ」と矛先を向けた。石油輸出国機構(OPEC)やロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」を念頭に、要請した追加増産を拒否されたことに不満を表した。
備蓄の放出で原油の値下がりにつながるかは未知数だ。OPECプラスが増産を抑えて備蓄放出に対抗するとの観測もあり、需給が緩和して価格が下がるかは見通せない。
【関連記事】
• ・日本、石油国家備蓄の余剰分放出へ 1~2日分相当
• ・米が石油備蓄放出へ 日中韓などと協調、原油高抑制狙う