台湾・鴻海、欧州・インド・南米でもEV工場検討
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ソース: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM207VY0Q1A021C2000000/
保存日: 2021/10/21 8:17
【台北=中村裕】台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の経営トップである劉揚偉董事長(会長)は20日、本格参入する電気自動車(EV)事業について、2024年末までに欧州、インド、南米で工場進出を検討していることを明らかにした。
台北市内で開かれた経済団体との会合で方向性を示し、EV事業の拡大をアピールした。現在、台湾のほか、海外では主に、米新興メーカーのローズタウン・モーターズが米オハイオ州に所有する工場を買収し、EVの量産計画を練っている。
そのほか、提携先であるタイ国営のタイ石油公社(PTT)とはタイで、同じく提携先である中国自動車大手の浙江吉利控股集団とは中国で、それぞれEV工場を持つことを検討している。
劉氏は7月の株主総会で既に「今後、全世界にEVの工場を造るのは間違いない」と述べており、順次、EVの世界生産を拡大したい意向だ。
ただ鴻海は18日、同社が初めて開発したEVの試作車3車種を披露したばかり。EV生産の実績はまだゼロだ。今後、世界のメーカーから車両生産を受託し、生産を順調に軌道に乗せられるかが、当面の焦点となる。